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2023年9月14日
ブログ明確な目標とビジョンが望む未来を切り開くー若き経営者に聞く夢を確実に叶える秘訣
昨今、正社員、非正規雇用、起業、副業、社内起業など多様な働き方の選択肢が広まり、いろんな職業や働き方を経験できるチャンスが増えています。またコロナを期に「本当の意味で人生を豊かにするには?」という観点から本業以外の自分のスキルupや広い視点でキャリアを考えるパラレルキャリアの価値を感じる人が増加しているとも言われています。
「あなたの働くを考える」インタビューコラムでは、いろんな職種、雇用形態、働き方の方にインタビューしながら、その方のキャリア形成のプロセスに着目し、どんな動機やきっかけが、人のキャリアを形作っていったのか?そしてそれが人生にもたらしている影響はどんなものなのか?を伝えていきます。
そうすることで、読者の「働くこと」を考えるひとつのきっかけや刺激になることを目的としています。
あなたは、今なぜ、その仕事をしていますか?
今の仕事、働き方に満足していますか?
あなたがチャレンジしてみたいことはどんなことですか?
これからの「あなたの働く」をこの記事とともに一緒に描いてみましょう。
株式会社きづき 代表取締役 元山 義貴さん
キャリア:2浪人→大卒→企業の経営コンサルティング会社就職→2年半で退職→家庭教師事業で起業
好きな言葉・座右の銘:「有言実行」
今日ご紹介するのは元山義貴さん。
コロナ禍の真っ最中という情勢不安定な中、会社員から起業。現在はオンライン家庭教師事業を営まれている。
彼のキャリアのポイントは2つ。
第一志望大に6回落ち続けた浪人時代と、コロナ禍でのチャレンジングな起業。
ともに一般的にみて苦難と思われる時期に、確固たる動機をもち自分の望むキャリアを作っていかれた。
ここに彼の考え方や価値観が表現されていることに注目したい。
人生が放つ、キーワードは「チャレンジ」
コロナ禍で起業した家庭教師業は学生時代の学習塾の講師業を活かしたものであるが、起業の理由はもっと別のことにある。
彼は何にチャレンジするために起業をしたのか?
そしてそれは何を意味することなのか?
このインタビューコラムを通してお届けしていきます。お楽しみに!
家庭教師を始めたのはコロナ禍、思わぬところに見つけた起業の動機
ー元山さんの起業のきっかけを教えてください。
きっかけは取引先の社長さんから「受験勉強に悩んでいる娘の勉強を見てもらえないか」という相談から始まりました。
当時、経営コンサルティング会社に勤めており、過去に進学塾の非常勤講師の経験をかってのご相談でした。
僕としては、取引先の社長さんがプライベートな相談をしてくれたっていうのが「信頼の証」として感じられて、それがすごく嬉しかったんです。
ちょうど中3の双子のお嬢さんたちで、オンラインで繋がり話を聞いてみました。
2人の話を聞いてすごくショックだったのが、子供たちが受験勉強に悩んでいる、という事実以上に、将来の目標がないどころか、夢や希望を失っていたことでした。
コロナの真最中で社会全体に停滞した閉塞感がながれていたのも影響していたかもしれません。
それにしても自分が中学の頃は「あのカッコいいフジテレビのアナウンサーになりたい!」という根拠のない夢を描いて、それが勉強するモチベーションでした。だから、目標や夢もないのにただ勉強することがどれだけ苦しいのかを感じたら、居ても立っても居られなくなったんです。
ーなるほど、そんな背景があったのですね。でも最初は勉強のお手伝いというところから、なぜ起業に繋がったのですか?
僕は10代のころに経営者になると決めていて、そのための経験や知識を得たり学ぶために戦略的に経営コンサルティング会社に就職した経緯があって、3年以内には辞めて新しい何かを始めることは予定していたんです。
その時は、就職して丁度2年半が経っていタイミングだったんです。
そんな時に、将来に落胆している子供たちを前にして、大人である自分がやりたいこと、なりたい自分になるためにチャレンジする姿を見せるのが一番いいんだろうなって思いました。
だから、何かと規制や停滞ムードのコロナ禍だからこそ起業にチャレンジするという選択をしました。
子供たちは高校受験、僕は起業チャレンジで本当にお互いに新しい目標をもって走り出したんです。
ーそれは子供たちにとってもとても勇気づけられたでしょうね。大人が一緒にチャレンジしてくれるなんて…
このエピソードからだけでも元山さんの教育に対する考え方、また人生で大事にしていることも伝わってきます。
では次に具体的に今のキャリアにつながるエピソードに触れてみたいと思います。
有名国立大学の受験に6回の失敗。バイトしながらの孤独な浪人時代に気づいた自分自身の新しい可能性。
ー元山さんが「経営者になりたい」と思われたきっかけは何だったんでしょうか?
それが浪人時代のあることがきっかけになったと伺いましたが詳しく教えてください。
僕は4人兄弟の末っ子で、僕にはお金をかけることはできないと、最初からわかっていたので学費も自分で稼ぐ、そして塾へはいかず自分一人で勉強するという環境でした。
現役受験は不合格で、夜にアルバイトをして学費や受験にかかる費用を自分で稼ぎながら一人で受験勉強をする日々でしたね。
そんな浪人生活のある時、ふと、気づいたんです。
自分のやりたいことをやるために、誰にも強制されず、でも、朝起きて、図書館へ行って、目標に向かって勉強している。
時間の使い方も、怠惰になりたい気持ちや不安な感情も、モチベーションも、自分で自分のことを完全にコントロールできていたんです。
「このコントロールができたら、将来なんでもできるし、何でもなれる」っていう感覚になったんです。
ー確かに、自分自身をコントロールできることって、最強だし、パワフルな自分を感じられますね。でもそれが何かを達成したときでなくて、日々の実践や目標へ向かう過程で得られたという点が感慨深いです。
ありがとうございます。
その時、一人で勉強していてとても孤独だったので、自分の内側と深く向き合えた時期でもありました。
大学にいく理由も、最初は地元でカッコイイって有名な人が阪大出身っていうだけで、目指してような状態だったので(笑)
受験の目的も、改めて向き合ってみたんです。
これから先も、完全に自分のことをコントロールできて、やりたいことがなんでもできる、そんな風になるためには、影響力と資本力が必要で、それはどんな人かと考えたとき「経営者だ」と思ったんです。
そして、自分にとっての幸せは何かを考えたときに、35歳までに結婚して家族をもつこと、その家族を養いながらも自分のやりたいことに自由に挑戦できる状態でいることだなと。
この目標から逆算していって、当時、高卒で1浪の僕にはまだまだ知識も経験もない、だから大学にいって知識と学生時代にしかできない経験をするって決めました。
ーまさしく明確な目標とその動機が、夢を叶える一番大切だっていいますが、その王道のようなストーリーですね。
そうですね(笑)。だから、浪人時代も大学生になってからも学費を稼ぐために仕事はしていたんですけど、居酒屋や塾の非常勤講師、それから誘われてホストも経験しました。また間近に経営者に触れる機会がを増やすために議員さんのカバン持ちもやりましたね。
ー本当に戦略的ですね^^そして経営コンサルティング会社への就職も全ては経営者になるためだったのですね。
そうです。経営者の考え方に触れられたり、経営について実地で学べる最高の環境だとおももったからです。
でも、まさか起業のきっかけがクライアント社長さまのお嬢さんの勉強をみることだなと夢にも思いませんでしたが^^
ー元山さんのお話からチャンスをつくったり人生を形作るのは自分次第、自分の捉え方次第ということが本当に腑に落ちます。
「なぜそうしたいのか?」この問いが全ての始まりになった。
ー今のオンライン家庭教師に繋がるきっかけが浪人時代の「自分の内側との対話」だったわけですが、これに導かれた理由はなんだったのでしょうか?
高校時代のクラスメイトで哲学好きな友達がいたんです。
すごく仲が良かったわけではなかったんですが、ある日、たまたま「どこの大学を受験するんだ」って聞かれて「阪大目指してる」って答えたんです。
そしたら、彼にとっては衝撃だったみたいで、彼に「なぜ阪大なのか?どうして?」としつこく聞いてこられたんです。
確かに地元の高校からも阪大の合格者はこれまでいなかったので、不思議がられたのもわかるんですけど、当時は自分の中にも明確な答えがなかったし、正直めんどくさいやつだなって思ってたんです(笑)
でも高3の現役センター試験の当日、彼は受験しなかったんですよね。
それこそ、なぜだ?って感じだったんですけど、彼に聞いたら、
「僕は海が好きだから沖縄にいくことにした。浪人して琉球大学にいく」って答えたんですよね。
で、結局、彼は今、結婚して沖縄にいるんですよね。
彼のこの考え方と行動が心に印象に残っていたので、あの孤独な浪人時代に自分への問いができたんじゃないかなって思います。
ーなるほど、周りの意見に流されず、自分がどうしたいかを問うて自分の納得する答えを見つける、自分の内側にしっかりとした動機を見つけていること、これがそれ以降の生き方と家庭教師としてのあり方に繋がっているわけですね。
全ては世界に影響を与える一滴、インフルエンサーとして生きる
ー最後に、元山さんの将来のビジョンや夢を教えてください。
そうですね。僕の考え方の根本には「自分の幸せは同心円状に他人や社会に拡がっていく」という考えがあるんです。
だからまず、自分が幸せであること、自分が好きなことをやること、やりたいことに勇気を出してチャレンジする、これが全て他の誰かに影響していく、誰かへの貢献だと思っているんです。
そして、僕の家庭教師として大事にしているのは「勉強というコミュニケーションツールを通して子供たちに目標や夢を見つけてもらうこと」なんです。
起業時の原点があの双子の受験生と「この人生で叶えたいこと、やりたいことをやっていこう!」と一緒にチャレンジしたように、今でも自分のやってみたいことを、どんなことでも、自分が望んだことにチャレンジする、その姿を子供たちに見せることだなと思っています。
ーなるほど、本当に素敵ですね。
そして、どこまでいっても子供たちと一緒に夢をもつこと、これこそ教育の原点といえるかもしれません。
またインフルエンサーとして生きるには勇気と責任がいると思います、このコミットメントをさらりとお話される中に元山さんの芯の強さを感じます。
さて、30歳を迎えるタイミングで明確な目標を設定されたようですね、お伺いしてもいいですか?
はい、もちろんです!
35歳までの2つの大きな目標が今の事業を拡大させることと、自分の内面を鍛え上げて人間力を高めることだったんです。
だから残り5年間は時間もお金も時間も妥協なくこれに投資したい、と思っています。
そのための具体的な手段として感謝の総量を増やすことだなと思っています。
与えることも与えられることも、どんな小さな事象でも感謝の言葉を忘れずに、これを一番大事な行動と捉えていきたいです。
そして、絶対に忘れてはいけないことは、大事なものは最優先すること。
その上で今できること、今しかできないことをしながら自分の使命を全うすることです。
ー力強い宣誓ですね。大事なものが何かがわかっていて、それを一番に大事にする、自分が叶えたいことを全力で叶えていく、そうして生きることの喜び、充足感、そして有難さを改めて感じました。そして今日のお話を聞いて私もまた元山さんの人生に影響を受けた一人になりました。今日は本当に素敵なメッセージをありがとうございました。
2023年6月28日
ブログクレームに悩むあなたへ。タイプを知れば楽になる! 4つのタイプ別コミュニケーション術。
営業や接客業、自営業、経営者など、人と関わる仕事にはクレームがつきもの。
クレームが起きた時に、その心得や対処法を知っておくとストレスは大幅に減り、仕事も捗ります。
何よりクレーム時の対応よって、お客様を失うか、さらなる信頼を獲得できるかという分かれ道が作られます。
それゆえ、クレームをどのように受け止めるのかという心構えはとても重要です。
もちろん、クレームが起きないような完璧な仕事を目指すのは理想かもしれません。
しかし、クレームはお客様からの大切な意見であり、自分のした仕事のフィードバックのひとつだと考えると、相手の申し出を今後の改善にどう取り入れるべきかと捉える態度は、クレームをチャンスに変えてくれます。
この記事の筆者である私自身、過去7年間、某金融機関コールセンターで毎日100人ほどのお客様応対をし、そして、日々クレームに見舞われてきた一人です。ある時、社内研修でコーチングコミュニケーション「タイプ別コミュニケーション法」を学び、クレームの回避法として実践してみたところ、みるみるうちに、クレームを収めていくことができました。さらに、お客様のコミュニケーションタイプに合わせたコミュニケーション法を研究していくと、大きなクレームになる前に未然に防げるようにもなり、これによって応対品質が優秀であると社内で評価されていきました。
今日は私が過去学んだ株式会社コーチ・エィが提唱する「コミュニケーション4つのタイプ」を紹介し、タイプ別のコミュニケーションをクレーム対応でどんな風に活かしていくのかを具体的な事例を挙げてお伝えしていきます。
ぜひ、参考にしていただいき、クレーム応対だけでなく日頃のお仕事のコミュニケーションに活かしてくださると嬉しいです。
コミュニケーション4つのタイプーあなたはどのタイプ?
株式会社コーチ・エィによるとコミュニケーションには「4つのタイプ」があるといわれています。
「タイプ分け™」は、「人をもっとも特徴づけるのは、他者とのコミュニケーションである」という前提に立ち、臨床心理学、組織行動学などをベースにつくられたコミュニケーションの分類方法です。「感情表出」と「自己主張」という2つの軸で、コミュニケーションのタイプを4つに分けて考えます。この2つの軸は、企業に勤める2万人(20歳以上)を対象に、対人関係やリーダーシップに関する調査を実施し、その結果から導き出されました。タイプと特徴的な性質、そしてその性質や特徴と、それにあった効果的なコミュニケーション法が示されています。
タイプ① コントローラー
「特徴」
・結果を重視し合理的に判断、自分で決断するタイプ。
・人の気持ちというよりデータや事例を重視する。
・リーダーシップをとることを好む。
タイプ② プロモーター
「特徴」
・人に影響を与えることが好きで、注目されることを好む。
・アイディアが豊富で楽しいことが好き。
・エネルギッシュ。
タイプ③ サポーター
「特徴」
・調和を重んじ、人の気持ちを理解しようとする。
・自己主張は少なめ。
・気配り上手。
タイプ④ アナライザー
「特徴」
・客観的に物事を分析し、冷静に行動し慎重。
・正確に物事をコツコツと進める。
・人とあまり会話をしなくてもそれほど苦にならない。
さて、あなたはどのタイプでしたか?
また、あなたの一番苦手なお客様はどのタイプでしょう?
あなたが好きなお客様のタイプは?
ここで一息ついて、考えてみてみましょう。
顧客リストを出してきてコミュニケーションを改善したいお客様をピックアップしてもいいかもしれません。
ここで一番重要なことは、まずは自分のコミュニケーションタイプがどれなのか?を知ることが大事だといわれています。
その理由は、人は、自分が好なアプローチ、苦手なアプローチを基準にし、「きっと相手も同じだろう」という思い込みからコミュニケーションをとりがちだからです。自分のタイプを知った上で、つまり自分の思い込みに気づいた上で、次に、人が大事にしている価値観やアプローチ方法に違いがあることを認識し、理解を深めていくのがいいといわれています。
またこれは性格診断のような「この人はこういう人」という分類分けに使うのと違い「よりどの要素を多く持っているか」という基準で活用されるといいようです。なぜなら人は立場や状況が変われば価値観や重要性も変わりコミュニケーションのアプローチも変わるからです。
それでは次に、それぞれのタイプのクレーム時の対処法について解説していきます。
タイプ別コミュニケーション法を知って相手の価値やニーズを満たそう
クレーム対応で一番大切なこと、それは先ほどお伝えしたように早い段階で「お客様の信頼を獲得すること」です。
もし少しでも信頼を損なうと、相手はこちらの話を疑ってかかるようになり、どんどん不安になり、不安からイライラ、怒りの感情が大きくなっていきます。一度不信感を持たれるとそれを覆して信頼を回復するところから始めなければならなくなります。
信頼を獲得するためにも「コミュニケーション4つのタイプ」の特徴を知り、効果的な関わり方を学びましょう。
タイプ①コントローラータイプへの関わり方
コントローラータイプの特徴は以下の3つでした。
・結果を重視し合理的に判断、自分で決断するタイプ。
・人の気持ちというよりデータや事例を重視する。
・リーダーシップをとることを好む。
コントローラータイプはチームリーダーやマネージャー、そして経営者などに多いタイプと言われています。
私的な感情や私的な見解にとどまらず、全体を見て判断する能力が高く、決断力とそのスピードも早いのが特徴です。
「効果的なコミュニケーションアプローチ」
このタイプの人がクレーム(要求)を述べてこられたときには、
1、単刀直入に話す。
2、結論から話し要点を伝える。根拠を伝える。
3、何かを知りたい時は、質問というより「〇〇について教えてほしい」と伝える
このポイントが重要です。
コントローラータイプは、スピーディに結果と対処法を伝えると満足感をもたれやすいです。
私はコールセンターに長く在籍していましたが、この接客窓口は丁寧で高品質な対応を教育されており、逆に言い回しがくどいと思われる時があります。コントローラータイプは丁寧で感情的なお詫びを主張されるより、起きていることの事実と結論を先に伝え、それによってもたらされる影響がどんなものなのか、そしてそれを収束する方法や時期がいつなのかという正しい情報を冷静にそして簡潔に伝えすることが最も大切です。
お客様が出来事の全体像をつかんだ後に、なぜこうなったのかという原因や今後の改善策を伝え、感情的に真摯なお詫びという順番でお話すると相手は一番安心し、信頼を感じていただきやすいです。
逆にこのタイプの人に、長々と言い回しの長いお詫びや、結論が先回しになるコミュニケーションをとると、相手はイライラしたり、不信感を感じます、そのためにクレームが長引たことは何度もあります。
タイプ②プロモータータイプへの関わり方
プロモータータイプは
人に影響を与えることが好きで、注目されることを好む。
アイディアが豊富で楽しいことが好き。
エネルギッシュ。
が特徴です。
「プロモータータイプへの効果的なコミュニケーションアプローチ」
1.褒める。
2.明確にリアクションを返す。
3.自由に話をしてもらう。
人に響力を与えていると感じることや注目をされることに価値を感じるタイプの人の方へは、相手の申し出がいかに自分に影響を与えてくれたのか、誰のどんな役にたっていくかなどを伝えると相手の自尊心のニーズを満たすことにつながります。
聞き上手になり、あちこち話題が飛んでも自由に話していただき、都度都度、きちんと承認の言葉を伝えます。このタイプの方にこれとは逆の冷静に結論や事実だけを淡々と話すアプローチは「自分のことが理解してもらえない、ぞんざいに扱われた」と思われてしまい効果です。
タイプ③サポーターへの関わり方
サポーター対応は「縁の下の力持ち」タイプです。
調和を重んじ、人の気持ちを理解しようとする。
自己主張は少なめ。
気配り上手。
「サポータータイプへの効果的なコミュニケーションアプローチ」
1、圧力をかけすぎない。
2、Noと言ってもよい、ということを伝える。
3、役に立ちたい気持ちが強いので、助かっていることを言葉で伝える。
プロモータータイプが感情表現豊かで顔や言葉で感情が表に現れやすいのと比べ、サポーターは「陰の立役者」といわれると最も承認されたと感じるタイプの人です。
このタイプの多くの人はついつい人の期待に応えようと行動し、人間関係で対立を避ける傾向があります。そのため、比較的言いたいことを我慢したり、リクエストやお願いに対して「YES」と言いがちです。
このタイプのクレーム対処法は、まず相手の感情に寄り添う丁寧な頷きです。相手が口に出しずらい、感情を汲み取り、お詫びや感謝の気持ちをまず述べる。気遣いに価値を置くタイプだからこそ、こちら側の気遣いがあることに、安心され信頼してもらいやすいです。サポータータイプの人には、会話の冒頭は承認や感情面での配慮を重要視したコミュニケーションから始まるとスムースに進みやすいです。
これと真逆なのはコントローラータイプです。この人にこれをしてしまうと相手から信頼を損なってしまうことも考えられ、タイプ別コミュニケーションアプローチを変えるだけでクレームが収まっていくのがこの点です。
タイプ④ アナライザータイプへの関わり方
アナライザータイプの特徴は以下の3つ。
客観的に物事を分析し、冷静に行動し慎重。
正確に物事をコツコツと進める。
人とあまり会話をしなくてもそれほど苦にならない。
「アナライザータイプの方とのコミュニケーションアプローチ」
1、データを示す。
2、目的やプロセスなど論理的に考えやすいように伝える。
3、表現が少なくても見守る。
このタイプの方は冷静沈着で感情的なアプローチよりも論理的に理解することを重要視されます。
一見、感情の起伏が表にできないコントローラータイプと思われがちですが、コントローラータイプとの大きな違いは「プロセスを一番重視する」ところです。アナライザーは分析好きなため、起きた出来事の相関関係やプロセスに対する説明がしっかりあることに信頼性を感じます。
コントローラータイプは、スピーディに結果と対処法を伝えると満足しやすいのに比べて、なぜそうなのか?を事細かに伝えないと納得と満足感をえてもらいにくいです。このアナライザータイプの方にプロモーターやサポータータイプのような感情的な労いや承認だけでクレームに対応しようとすると逆に不信がられかえって感情を逆なでしていします。こちらも過去のクレームで経験済みで苦労しました(とほほ)。
まとめ
クレーム対応で一番重要なポイントは早い段階で相手、お客様の信頼を獲得することです。コミュニケーションの取り方によってこちら側がよかれと思っている親切で丁寧なコミュニケーションでも、相手はイライラを募らしたり、お詫びをしても不信感を募らせてしまい逆効果になることは多々あります。コミュニケーション4つのタイプを知ると、コミュニケーションが円滑になる理由は、相手の価値観を大事にしてアプローチをする点です。お客様の心理的ニーズを満たすと好感を持っていただき、クレーム対応時間が短縮され、ストレスもかなり軽減されます。また、仕事だけでなく、身近な家族や友人間のやりとりにも使ってみると相手の態度や価値感を大切にできる機会となります。
2023年6月23日
ブログ予測不可能な時代に成功を掴むキャリア形成の考え方
あなたは、1年後どうなっていたいですか?
変わらず、今と同じ仕事で、同じ働き方でしょうか?
そして、3年後はどんな仕事をしていますか?もしくは、どんな仕事をしていたいですか?
5年後は?10年後はどうでしょうか?
1年後、3年後なら、なんとなく仕事や将来について予想がつくかもしれません。
ただ、5年後、10年後はどうでしょうか?
10年後、さらに20年後、社会や世界はどんな価値基準が一般的で、何が流行していているのか?
また、どんな仕事が求められていて、どんな仕事がもう必要とされなくなるのか?
これらの問いに答えられる人はそう多くはありません。
私達は小さな頃から、目標を持つこと、夢を描くことの大切さを教わってきました。
人間にはイメージをする能力があり、イメージをもてるから行動し、想像したとことを具現化できるため、目標や夢を描くことは、望む人生を生きるためにはもちろん有効です。
ただ、進学や就職などのタイミングで「将来の明確なキャリアを考え目標を設定することが賢明だ」という概念に追い立てられ、暗黙のプレッシャーを感じていた人もおられたでしょう。
しかし、未来予測がますます不明瞭になっていく時代に、これまで正しいとされてきた目標設定の考え方だけでは、長期的なキャリアを見通せず補いきれないのが現実です。
計画的偶発性理論を提唱した米スタンフォード大学ジョン・D・グランバル教授によると、「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。」ということが研究により実証されており、また「その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていける」と提案されています。
予期せずにおこった偶発的なこと、人との偶然の出会い、計画になかった異動や、キャリアチェンジ、などが、意外に功を奏し、よい結果に繋がっていくというものです。言い換えると「今、目の前にあるチャンスを掴むことで最適なキャリアを得る」ということです。そして、研究によると、8割がこのやり方で成功しているというのです。
つまり、これまでの将来の目標、つまり、未来に集中して計画をたてる目標設定だけではなく、今の目の前に集中しチャンスを得ていく偶発性理論をバランスよく取り入れることは、これからの時代のキャリア形成には欠かせない考え方と言えます。
今日は、「未来を重要視する目標設定キャリア形成法」と、「今を重要視する偶発性キャリア形成法」のそれぞれのメリットデメリットを取り上げ、この双方の考え方を人生や仕事においてどんな風に活かしていけるかを考えてみましょう。
「未来型・目標設定」「現在型・偶発性キャリア形成」のメリットとデメリット
未来型・目標設定とは、あなたが将来なりたい姿や達成したい大きな目標から逆算して行動計画を立てていくやり方です。
まず達成したい大きな目標を設定し、それを達成するために必要なことは何か?と問いかけ、最初に挙げた達成したい目標の前段階の目標を決めます。次に、その2つ目の目標を達成するために必要なことは何か?とさらに3つ目の目標を見つけていくやり方です。
「未来を重要視する目標設定キャリア形成法」のメリットは、目標が明確であるからこそ、行動計画も具体的で、確実にステップを踏めば、目標を達成する確立を高められる点です。
逆に、デメリットは、先程からお伝えしているように、目まぐるしいスピードで変化する社会情勢、加速するAI化、また多発する自然災害や個人の人生でおこる病気や家族のトラブルなど、予期せぬ事態から当初の計画通りに進まなくなった時に、あまりにひとつの目標だけに固執してしまっていると、柔軟な視点をもつことができず、リスクを負うことがあるという点です。
そのリスクとは、目の前に起きていることを軽視して、みすみすチャンスをみ逃してしまったり、計画通りに進まないことで精神的ダメージを受け無駄に自尊心を低下させてしまったり落胆して目標そのものを放棄してしまうなどです。
「今を重要視する偶発性キャリア形成法」とは、たまたまお願いされて引き受けた仕事で思わぬ能力が発揮されそのキャリアで大躍進できた、や、キャリアを変えたことで、自分でも気づいていなかった可能性を発見したり、潜在能力が引き出されることがある、というメリットがあります。
予測不可能な時代だからこそ、今に集中することで、目の前に現れたチャンスを掴みやすいという点です。
多少、当初の計画からはずれてしまっても、キャリアを積み重ね、その点と点が自然と繋がり、最終的に成し遂げたかった夢やビジョンを手に入れていたということも実際にはあります。
この考え方は、これまで夢や目標が描けずに悩んできた人にとっては、今、目の前の充実感を増やし、まずはやってみるというチャレンジをしやすくなると言えます。
逆にデメリットは「今を大事すればいい」という点を、今の感情に流れされてしまうことと混同しないよう様に注意が必要な点です。
なりたい自分を目指していく過程で、多少の困難を忍耐強く乗り越える時期は誰でも必要ですが、明確な目標設定がされていない分「今やる気がしない、だからこれがやりたいことではないのでは?」と、感情に流され早々に諦め、結果、何も得られない、また成長もしないまま、キャリアが形成されず落胆してしまうことがあります。
偶然のチャンスを意図的に掴むための5つの資質
ジョン・D・グランバル教授は、計画的偶発性理論の中で、成功するキャリアを築くために、偶発の出来事が起こるのを待つのではなく、みずから引き起こすべく行動することがポイントであると述べています。
具体的には、次の5つの行動特性や資質を持つ人にチャンスが訪れやすいと言われています。
「計画的に偶発性を起こす5つの資質」
好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する参照:ウキペディア
好奇心旺盛で、未知に興味関心を伸ばす態度は、人の出会いやビジネスチャンスを手にしやすいでしょう。また、失敗から学ぶ姿勢や、すぐに成果が得られなくてもコツコツと努力できる資質は、人から信頼されて応援されやすくなります。
この5つの態度をもつことで、未来が予想できない変化の激しい時代で、用心しすぎて案ずる日々を送るよりも、やりたいことに挑戦してやってみると、人生を楽しみ謳歌することができるのではないでしょうか?
まとめ
人生のキャリア目標を設定するにあたって、目標設定型と偶発性型があり、どちらが正しいということもなく両方の視点をバランスよくとらえることが大事であるとお伝えしました。偶発性型を取り入れた場合、キャリアの途中で望まない変化がおきても、目標に対して柔軟に対応できます。また、人生で何を大切にしたいかという価値観が明確であれば、得ることや、達成することだけに捉われなくなり、逆に自身の成長や変化に応じてキャリアを変えていく、そんな風に、より「個」を大切にする働き方、生き方ができていくのではないかと思います。
2023年5月23日
コラム自由な働き方を叶えるワタシになる!
「沖縄の実家に用ができて、急遽、帰省しなくちゃいけなくて。
でも、うちの会社、テレワークできるからこの際、2週間、沖縄に帰ることにしたんだ!」
テレワークと出社を両立させているハイブリット勤務の会社が増えて、以前なら1日実家に帰省するために有休をとって数日休まなければいけなかったところ、長期間、実家で親孝行をしながら仕事もできる、こんなことが可能な時代になりました。
「テレワーク」の導入や継続は、企業によって禁止、縮小の方向をとるところもありますが、コロナ後も、ハイブリット型や、テレワーク(在宅ワーク)を自由に選択できる企業は多くあります。
政府や企業は、コロナ前から、少子高齢化による労働人口が今後も目減りし続ける課題に対して「多様で柔軟な働き方」を取り入れる施策を推し進めてきましたが、コロナによってテレワークは一気に普及し浸透し、「柔軟な働き方」のみならず、時間や場所が選択できる「自由な働き方」に憧れる人が増えています。
今日は「多様で柔軟な働き方」と「自由な働き方」について解説し、あなたのこれからの仕事、働き方のヒントにしていただければと思います。
なぜ多様で柔軟な働き方が注目を浴びているの?
先程、政府や企業は「多様で柔軟な働き方」を取り入れる施策を推し進めていると説明しました。
労働人口の減少に対応するための目下の課題として「離職率の低下」があり、それを防ぐために、優秀な人材を確保し、できるだけ長く働いてもらうことが必要です。そのため、従業員満足度を向上させる施策として「多様で柔軟な働き方」を取り入れているわけです。
多様で柔軟な働き方として挙げられるのは、大きくわけて以下の4つです。
・テレワーク
・時短勤務
・フレックスタイム制
・副業の容認
働く場所や時間を柔軟にすると、育児や介護で仕事をセーブせざるを得ない、もしくは退職しなければならない人を減らすことができます。
下記の引用は政府の「仕事と生活の調和推進サイト」の抜粋ですが、柔軟な働き方のメリットは、「ワークライフバランス」が向上する点です。
多様な働き方が確保されることによって、個人のライフスタイルやライフサイクルに合わせた働き方の選択が可能となり、性や年齢にかかわらず仕事と生活との調和を図ることができるようになる。男性も育児・介護・家事や地域活動、さらには自己啓発のための時間を確保できるようになり、女性については、仕事と結婚・出産・育児との両立が可能になる。「仕事と生活の調和」の推進サイト「労働市場改革専門調査会第一次報告」(平成19年4月 経済財政諮問会議労働市場改革専門調査会)
ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和」という意味ですが、企業側がワークライフバランスを重要視しするのは、やむを得ない状況で退職する人を防ぐ以外に、プライベートの充実や満足度を上げると、従業員の働く意欲が増え、仕事の生産性も比例して向上することが見込めるからです。
そして、コロナでのテレワークの導入で、通勤時間のカット、通勤ストレスの軽減、プライベートタイムの増加というワークライフバランスが向上したと言われています。
地方移住やUターンでも仕事の継続が可能に!
テレワークやDX(業務のデジタル化)により、地方移住が可能になり、また、逆に首都圏や都心の企業も、地方からフルリモートで優秀な人財を雇用できるようになったため、地方自治体もIT人材の育成と雇用促進に力をいれてきています。
これによって、ますます場所に捉われず仕事や働き方を選ぶこと可能になっています。
時間や場所の制限を解くことで、ワークライフバランスを向上させ、従業員満足度を高める、そうしながら、人手不足を補っていく施策は、これからも時代の追い風を受けてますます加速していくでしょう。
これに伴い、働き方の選択肢が多い会社は柔軟で自由度が高いと評価されますが、ここで紹介したのは、あくまで働く時間と場所の自由に限られます。
仕事の自由度という意味では「自分で裁量できる自由」も重要な基準ともいえます。
では次に「自分で裁量できる自由な仕事とは何か?」について解説します。
「自分で決める自由な仕事」とは?
「自分で裁量できる自由な仕事」とは、つまり「自分の考えに基づいて判断し行動できる仕事」です。
例えば、職種でいうとコンサルタントやマーケッター、研究開発職や、営業、士業などが挙げられます。
これからの職種は、自分の能力を仕事にダイレクトに反映させられるため、これを求める人にとっては、精神的なやりがいや満足感を得られる働き方と言えます。
たとえ働き方や時間を変えることができても、自己裁量が得られないと満足できないという人もいるでしょう。
自己裁量の度合いが高い役職がゆえに、時間や場所の制限がある人もいますし、そのためなら、その自由は特に必要ないと感じる人もいます。
今の仕事、職種や会社の働き方の制度が窮屈で「働く自由を手に入れたい」と感じている人は、本当はどんな自由を望んでいるのか?を自問自答してみることが重要です。
究極を言うと、場所や時間に捉われない自由な働き方、そして自己裁量が高い自由さを叶えるならフリーランスでしょう。
しかし、自由度が高い反面、当然、仕事の責任感や収入面での不安定さなどを超えてでもやる覚悟が必要です。
もし副業が認められている職場であれば、会社での仕事は自己裁量が少ない立場や職種であっても、副業なら自分のやりたいことや能力を活かすものにチャレンジできるという理由で自由を感じることでもできるでしょう。
このように何が自由なのか?そして、どんな自由を望むのか?は人それぞれ異なり、まさしく多様化しています。
仕事、働き方の自由を手に入れるチャンスが到来!それを叶えるための本当のスキルとは?
自由な働き方をしたい、という言葉の奥には「自分らしい生き方をしたい」、「自分の能力を存分に発揮したい」、という願望が隠れていると言えます。
自由で柔軟な働き方、職業がどんどん推し進められている今、雇用される側、職業や働き方を選ぶ側は、何に最大限の価値を置くのかが求められています。
それは、これが正しい、これが成功だ!と一定の社会的価値基準という物差しがあった時代と異なり、今は、自由な反面、仕事を通してどう生きるのかを自分で選択しなければならないという個人の責任が増えた時代とも言えます。
これからの時代に個人に求められる本当のスキルとは、周りの価値観や周囲に流されず「自分の生き方」を自分で認める力や自分で決める能力ではないかと思います。
まとめ
政府の施策により企業が多様で柔軟な働き方を推進している理由が少子化社会の労働人口を効率よく確保することであるとお伝えしました。また、働く自由は、場所や時間のみならず、どんな仕事に就くかによっても自由を図る基準が異なるため、流行りの「自由な働き方への憧れ」だけではなく、自分にとっての自由とは何か?を知ることや、周りに流されない自分の価値観を自分で決める能力であると提案しています。
2023年3月24日
コラム人間関係で辞めたいー辞める前にちょっとまった!苦手な人への対処法
仕事を辞めたくなる、もしくは辞める理由の一番は「人間関係」であることをご存じでしたか?
日本労働調査組合が2021年、20歳以上の会社員500名にとったアンケートによると、1/3が「辞めたい」と回答し、
その理由として「評価、待遇に不満」と「職場の人間関係」が同点1位となりました。
給与や待遇を変えたい、社風が合わない、仕事に対する価値観が違う、または人間関係の中でもいじめやパワーハラスメントを受けているなどの理由であれば、辞める選択をして、職場や職種など環境を変えることで自分の理想を手に入れやすいでしょう。
ただ「人間関係の悩み」となると、退職理由の1位であっても「こんな理由で辞めてもいいのか?」と悩む人も少なくないようです。
「苦手な人がいる」、「人間関係が嫌」という理由で生活基盤である仕事を辞めるのは、自分の考えが浅はかでは?考えが甘い?わがままなのではないかと思える、とそう感じる心理も理解できます。
ただご存じのように、日常的にストレスにもなるのが職場での人間関係です。
仕事はしんどいけれど、人間関係がいいから職場が好きだと、人間関係がよければ長く働きたいモチベーションに繋がることも多々あります。
いずれにしても、人間関係の問題は「こんな些細なこと…」と軽視せずに「自分にとって重要なこと」として捉えてみましょう。
一度、人間関係というテーマで自分の心、感情について向き合い、そのうえで、仕事を辞めるかどうかを考え始めてみるのも遅くはないでしょう。
人を変えることはできないけれど、自分を変えることなら出来るかもしれません。
本記事では、自分の苦手な人の対処法として、自分の心を見つめていく3つのステップをご紹介します。
そして、もし、自分の心を見つめることのメリットがあるとしたら、それはどんなものかについて一緒に考えてみましょう。
苦手な人への対処法 心を見つめる3つのステップ
考え方が違う、愛層が悪い、なんとなく偉そう、媚びている、上からものをいう、、などなど人は色んな理由から苦手意識を感じます。
苦手な理由が具体的な場合もあれば、服装のセンスが嫌、表情がない、逆に、明るすぎるなどと、本人も明確な理由がわからないまま、なんとなく心がざわざわし反応してしまうという人もいるでしょう。
次の3つのステップを進みながら、自分自身の心の中を見つめていきましょう。
ステップ①自分の感情や反応に気づく
最初のステップは自分の心の反応に気づくことです。
反応的に起こる感情「イライラ」「不安」「恐れ」や、身体にでる反応「なんとなく視線を逸らす」「どっと疲れる」「気づいたらため息ついてる」「身体のこわばり、緊張」など、自分の状態にも気づいていきます。もしかしたら、我慢する癖のある人は、この反応に気づかない、反応を無意識に抑えてしまっていることもありますので、丁寧に観察していきましょう。
基本的に人はネガティブな感情に長く留まることを嫌います。出来るだけ逸らしたくなるものです。
それを逸らすために、お酒を飲んだり、買い物をしたり、食べ物で発散している訳です。
苦手な人と対峙した時に起きる感情や反応にまず気づくことで、自分自身を冷静に見つめる、自分の心を受け入れていくことが出来るようになります。
ステップ②反応の原因を探る
次のステップは「苦手な人のどこが苦手なのか?」の原因を探っていくプロセスです。
さっきのステップ①で自分の心の反応に気づいた後、もう一歩、踏み込んでさらに自分の心を見つめていきます。
「苦手な人のどこが苦手なのか?」そして「なぜなのか?」
という問いを立て、その答えをノートに書き留めていきましょう。
例えば、「なんとなく笑い方が嫌だった人」について深めていくと「その態度は人を馬鹿にしているように感じる」に導かれるかもしれません。
「怖くてちょっと緊張する人」が「人の弱みをつついてマウントをとってくるように感じる」など、自分が何に傷つき、何が脅かされているのかを知っていきます。
ステップ③事実と感情をわける
最後のステップは「事実と感情をわける」です。
「人を馬鹿にしているように感じる」「人の弱みをつついてきてマウントをとってくる」は、あくまであなたの心の中で起きていることであって、実際にそれが本当なのかは本人の口から聞いてみないとわからないことです。
ここにある真実は、「あなた自身は相手がそうしているように感じている、きっとそうに違いない!」と思っていることのみです。
もし、この事実と感情を分けて、「私の感情は事実でないかもしれない」と感情を脇におくことができたとしたら、次にその人と接するときに、その人の別の側面を見つけようと意識的に関わると、もしかしたら、全く違って見えるかもしれません。
人間関係は鏡。だからこそ、苦手な人は人生の宝物。
先程の自分の心と向き合う3つステップの上級版として、さらに、もう一歩踏み込んで人の心のメカニズムに触れると、とても人間の心はとても複雑なことをしているのに気づきます。
実は「相手が馬鹿にしている」と思っていたけど、「あなたの方が相手のことを馬鹿にしている、、」ということもあるのです。
人のことを馬鹿にしてはいけないと思っている人が、こっそり相手を馬鹿にしていて、馬鹿にしてしまう自分のことを無意識的に守ろう(正当化)とし、「相手がそうしている(馬鹿にしている)」と思い込ませるようにする機能があるのです。
この心の機能を「投影」と呼びます。自分の嫌な面を相手に映し出すことです。
もし、自分の心と向き合うプロセスでこれに気づいたとしたら、苦手なタイプという人は、自分の心によってつくられていることに気づくでしょう。
「人間関係は鏡である」とはこのことなのです。
苦手な人や、職場での些細なトラブル、ストレスを感じる人間関係は、精神を病むような場合を除いて、自分の心と向き合い、自分の心の機能がどのようになっているのかを知ることで、自分のストレスが緩和されるだけでなく自分自身を変える可能性があります。
自分が変われば、鏡としてまた映し出される相手も変わります。
ただし、苦手な人に対する自分の心と向き合うことは、その相手ではなく、自分の過去に原因があり、その許せない傷を癒していくプロセスが必要な場合があります。それは決して、簡単でないことでなく、そしてとても勇気がいります。
でも、このプロセスを勇敢に進まれたとき、苦手な人を通して、自分の古傷が癒されていきます。これを重ねていくことで、もしかしたら、人生に現れる苦手な人が少しずつ減っていくかもしれません。
まとめ
転職や会社を辞めたい原因の中で「人間関係の悩み」が大きな要因であるとお伝えしました。そのストレスから安易に大切な職場を手放なくていいように苦手な人への対処法の3つのステップを紹介しました。「苦手」という感情に向き合うことは、自分の心を知るプロセスであり、それは、想像以上に大きな成果を与えてくれかもしれません。自分の心の状態から逃げない勇気が人生の可能性を広げてくれるでしょう。
2023年2月21日
コラム「冷静と情熱の間で」
こんにちは。なんでも屋植物療法士キャリアコンサルタントの木村宏美です(肩書もどき長!)
なんでこんなヘンテコな自己紹介なのかは、前回のコラムをお読み頂けると嬉しいです。
今回も内容があるようでない、たぶん何かの学びに繋がることはないコラムで、それただの自己満じゃん?とツッコミが来そうですが、それでもつらつら書いて行きたいと思います。よろしければしばしお付き合いくださいませ。
今回のお題は「冷静と情熱の間で」です。どこかで見たタイトルですね。
私が20代の頃に流行った小説ですが、タイトルは「冷静と情熱のあいだ」が正解です。
小説は江國香織さんと辻仁成さんが同じ物語をそれぞれに男女の視点で書いていくという甘く切ないラブストーリーでした。私も当時ハマり、2冊(女性視点のRosso、男性視点のBlu)を読み映画も観ました。
20代の頃は様々な事に経験値が浅いため、恋愛でも仕事でもとにかく自分中心に考えがちなので、男性の行動や発言に「なんで?どうして?」と常に頭の中は「??」が並ぶ日々でした。(年齢と経験を重ねていくと両性化(?)してくる部分もあるので、当時よりは理解できるようになったような、ならないような・・・。)そんな時に同じ物語で男性視点の行動や発言を読むと、なるほど!男性はそう思ったりするのか!と目からウロコ体験をしたことは今では懐かしい思い出です。映画に出てくるイタリアの街並みが美しいので、ご覧になった事がない方はぜひ観てみてください。
引用:角川文庫
さて、前置きはこの辺で、私は最近「地域の居場所づくり」という活動に参加しています。人のご縁で仲間たちと作り上げていく場所づくり。
今まさにこれからどんな活動にしようか、どんな人が来てくれたらいいか、私たちは何をしたら良い場所が出来るか等、話し合いながら実験を繰り返してチャレンジしていく段階です。仲間で集まるとワクワクして笑顔と話題が絶えず、とても幸せな時間を過ごすのですが、今回はそんな新しい取り組みをする時に感じたお話です。
何か新しく始めるとき、特に自分がやりたいと思っている事を始めるときの頭の中はやりたい事が上手く行ったときのイメージでいっぱいになりませんか?私はそうです。私は兼業ハーブ農家として農業とカフェ経営と地域活動を目指していますが、例えばカフェにはお客様がたくさん来てくれて、様々なイベントやワークショップを行って、オリジナル商品を作ったりして、その商品がメディアに取り上げられて爆発的に売れて、SNSのフォロワー数が急増して・・・みたいな、まぁよくある分かりやすい成功例を寝る前に布団に入って妄想していると興奮して眠れなくなった・・・なんてことはしょっちゅうです。
でも世の中そんな甘くはなく、初めはひたすら地道に活動を進めていき、少しずつお客様への認知度が上がっていって、まずは一ヶ月頑張って、翌月は前月より少〜し良くなって、でも全然前月に到達しない月もあって凹んだりして山谷を繰り返しながら12ヶ月継続して、やっと一年が経過する。二年目は改善点を見直して更によいお店になるようにチャレンジを重ねていって、少しずつ自分が目標としている場所に近づいていけるといい・・・。
そう冷静に考える一面もあります。
その冷静と情熱の間にあるものって何でしょうか?
私の知人で地域に子育て中のママたちが一息つける場所を作りたいと、熱い想いを周囲の人に熱心に伝えたところ、トライアル的に場所を貸してもらえる機会に恵まれ、月一回程度「ママのための一息サロン」を運営している方がいます。
そのサロンは、来てくれた子供たちの面倒は知人とサポーターがみて、ママはコーヒー等を飲みながら読書や自分のための時間を過ごすというもので、完全に人に預けるのは気が引けるけれど自分の目の届く範囲で人に任せながら自分は少し寛ぐ時間を過ごす空間というのがコンセプトになっています。彼女は自身の子育て中の経験からこのようなサービスを思いつき、日々の生活の中でほんのひと時だけでも自分と向き合える時間的余裕が持てたら、ママたちの精神状態はすごく楽になり、子育てをただ大変なものではなく楽しんで取り組んでいけるようになるはず・・・という想いで始めました。
私も子育ての経験があり、幼い子供を抱えるママはとにかく自分の時間がないことを知っているので、これはとても良い取り組みだなぁと思っています。
サロンを始めた当初は、SNSで積極的に発信をして、周囲から「すごいね!」「想いを実現させるなんて素敵だね!」とたくさんのポジティブコメントをもらえるようになって、自分のやりたいと思っていた事が実現した喜びから参加してくれる親子が少なくてもとても充実した時間を過ごせていました。ただ回数を重ねていくと段々と参加人数の少なさが気になるようになり、求められるサービスではないのではないか、自分はこれをやる意味があるのか、終には本当は何をしたら良いのかと悩むようになってしまいました。
実はこれは誰にでも起こり得る事で、私も同じ経験をしたことがあります。キャリアコンサルタントの資格を取得したばかりの頃、資格を活かしたくてキャリアに関するワークショップを開催し、初めは優しい友人たちが参加してくれるのですが、そのうち段々と参加者が少なくなり、自信を失って開催することが苦痛になり止めてしまいました。
今思うと初めは「私がワークショップを開催している」という優越感を感じるだけの完全に自己満足の範囲だったと思います。私はとても気持ちが良いけれど、回を重ねる毎に無料ではないワークショップに貴重なお金とお時間を割いて参加してくださった方々に、意識の変革までは及ばなくても、何か記憶に残る時間を作れただろうか・・・その方にとって有意義な時間になっただろうか・・・とただ悶々として、参加者が減少する理由を分析することをせずに終わらせてしまったのです。
ただこの時はどんどん弱っていく私を見かねて方向転換する助け舟を出してくれた方がいてくれたので私は復活することが出来、この経験が今のハーブカフェを目指す原点となっているのですが、当時はかなり思い悩みました。
たぶん誰しも何か自分で物事を始めた時に、「あれ?こんなはずじゃなかった」と思うことはあると思います。まさに「冷静と情熱の間で」ですね。
情熱があるときは勢いで始めても、時間が経つと冷静さを取り戻し、あれ?っとなる・・・。
この「コレジャナイ感」を次にどう活かすか、活かさず止めてしまうかが分かれ目になるのではないでしょうか。
そして次に活かすために必要なことは、「なぜそれをやるのか(意味)、目的は何か、最終的にどうなったらよいか(目標)」を明確化する事だと思います。ここはもう出来るだけ具体的に。自分の頭の中にある漠然とした内容では人には伝わりません(上手く汲み取ってくれる方もいますが・・・)。出来れば理路整然と淀みなくやる意味と目的・目標を説明出来ると人に理解され協力を仰ぎやすくなりますし、何より自分の目指す道に自信が持てるようになります。
私が以前に開催したワークショップは、キャリアコンサルタントという資格を取得した自分を知ってほしいという承認欲求を満たすだけの物だったのではないかと今は思います。参加者に何を届けたいか、参加して頂いた後にどのような変化があったら良いか、そして参加者は何を望んでワークショップに参加してくださるのか、大切な部分の考えがまるで足りてなかったと思います。
前出のママサロンの知人も、行動を起こしてみて見えてきた壁をどう乗り越えるか、これから自分の気持ちと向き合う時間を経て、また次に繋げて行って、地域のママのために素晴らしい活動をしてくれると願っています。
私もまだ、ヒヨコにもなっていない卵の状態で偉そうな事を書いていますが、これから殻を破って初めて外に出る前に、しっかりと自分と向き合い、自分が提供出来ることは何か、お客様が望まれていることは何か、それをどう結びつけて固い蝶々結びが作れるかを模索しながら、「冷静と情熱の間で」揺れる自分をもう少し楽しんでいきたいと思います。
2023年2月23日
コラム目標達成の新習慣!集中力と休むスキルを身に着けよう。
さて新年から1ヶ月が過ぎた頃ですが、早くも「今年の目標を忘れてしまった・・」という人も多いのではないでしょうか?
ギクッとされた方、安心してください^^
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱している忘却曲線という「人の記憶の忘却」についての研究結果によると、人は学んだことを1日後には67%も忘れてしまうそうです。
もしも年始に新しい手帳を買って意気揚々と目標を書きしたためたに拘わらず、もうすっかり忘れてしまっていても、それは、あなただけではありません(笑)
人は忘却する生きもの、ほとんどの人が対策を立てないと忘れてしまうものなのです!
さて今日のテーマは目標達成についてですが、中でも、より効果的な達成のために「集中することと休むこと」を取り上げます。
集中力が目標達成に不可欠なのは容易に想像できますが、休息をとったり、休むことは目標達成を妨げるイメージがあります。
でも実は、その逆で、十分な休息が集中力を増やし、目標達成の大きなパワーになるものなのです。
今日は目標に集中する力を育てることと休むスキルを身に着ける効果について解説していきます。
目標と集中力の関係
目標と集中力の関係を理解し大いに活用しているのはスポーツの分野です。
有名な話ですが、スペインのサッカーチーム、レアル・マドリードのクリスチアーノ・ロナウド選手は、フリーキック前に5歩下がり、呼吸を整え、一点を見つめて集中し、その間に自分の理想的なキックから生まれるボールの軌道をイメージする、これによって成功する結果を最大に引出していると言われています。
ポイントは、理想的な状態、目標が達成した状態に集中している点です。
つまり、目標の成功イメージに集中することが夢の実現や目標達成を効果的にするとても重要なプロセスという訳です。
この集中力がないと、プレッシャーや不安や心配、恐れという感情に足を引っ張られ、自信を損ない、結果、失敗や諦めへと繋がっていくのは想像できます。
メンタルトレーニングで行う目標に集中する力とは、自分の達成したい事柄や夢をイメージの中で思い描き、それが達成したらどんな気分にになるのか?という感情や五感も含め描き感じきることです。
このようにして心の状態を目標達成した状態に集中していきます。感情が動くまでイメージに集中すると、達成感、満足感が自信と成功できる自分という態度をつくります。
そうすると自然と行動が起こり、チャンスもつかめていくのです。
目標達成に必要な「集中力」を育てる3つの要素
目標に集中することが大切なことはわかりました。次に日常生活で仕事や人生の目標達成に向けて集中するにはどうすればいいのでしょうか、ここでは3つの要素を紹介します。
①集中する環境を整える
通常の仕事や人生の目標設定は、①目標を設定する②目標の期日を決める③行動計画を立てる④定期的に目標を見直すことですが、③の行動計画に達成した目標に集中して心を整えることを加えてしまいましょう。日々のルーティンに取り入れて習慣化してしまうのもお勧めです。
そして次に、目標を忘れないようにいつでも目に留まるところ貼っておくこと、これも環境つくりの一環です。そして、一日のうち30秒でも自分の成功イメージに集中する時間をつくりましょう。
②集中力を削ぐものをやめる
自分の集中力を削るものを知って、それに影響を受けないように対策します。
スマホ
スマホのアプリは常に私の達の集中力を妨げてきます。アプリの通知は人の注意をとるための機能なので、機能をOFFにする、電源を切るなどを試してみるとどれから集中できるかわかるでしょう。
整理整頓をする
部屋や空間の環境は自分の思考や心の反映と言われますが、どこに何があるかわからないくらいの雑多な状態は本人は気にしていなくとも以外に注意力が奪われています。多くの人は整理整頓をすると心もスッキリした経験をお持ちでしょう。空間と心の状態を整えると、集中力が増し作業が捗ります。
場所
同じ静かな環境でも自宅よりは図書館、コワーキングスペースの方が集中できるなど、場所、空間の影響は大きいです。人によってはカフェなど多少雑音があった方が集中できるという人もいます。自分にとって集中できる場所も探してみましょう。
③休息をとる
最後にとても大事なポイントですが、それは「休むこと」です。
人の集中力が持続する時間は平均して90分と言われています。それ以上を継続しても集中力が途絶え、ミスが増えたり、クリエイティブな発想も生まれにくくなります。
また、疲労した状態や体調不良では集中力が一気に下がります。寝不足の時は全く思考が働かず、頑張っても空回りになるのと同じです。
体力やエネルギーを回復させる休息は、集中力に最も必要です。
休むことでパフォーマンスを上げる「休息の効果」
「休息をとる」ことで集中力を上げ仕事の生産性があがると推奨されている本があります。
この本の冒頭には「高いパフォーマンスを引き出す」ために4つのエネルギー源①身体(筋力、持久力)、②情動(ハイポジティブなエネルギー)、③頭脳(注意力のコントロール)、④精神(高い目的意識)を強化し再生する必要があると述べられています。
4つのエネルギー源は仕事の生産性や目標達成にもちろん重要ですが、充実した幸せな人生を生きるためにも欠かせないものであり、そのために「休む技術を養う」ことの重要性を解説している本です。
意図的に休息をとることがハイパフォーマンスを産む例として、優秀なバイオリニストのパフォーマンスを研究した事例が紹介されています。
結果は優秀な演奏家は普通の人より集中的に練習に取り組んでいるだけでなく、しっかりと休息と回復の時間をとっていることがわかったとされています。休息することがより集中力の増加につながり、そして集中した練習はよいパフォーマンスに繋がるということです。
そうは言っても「休むことは怠慢でサボっているという概念」が人の意識に根強く潜んでおり、このことが効果的に休むことへのメンタルブロックになるとも本書で指摘されています。
「休む」ことは意外に簡単ではないようです。
ですから「休息をとる」ことも目標設定の行動計画の中にしっかり入れることをオススメします。
これまで、休むことを罪悪感として捉えてきた人にとっては「休む技術を養う」ことはこれまで常識を超えた考えで、もしかしたら、精神的に抵抗感を感じるかもしれません。
でも、より効果的に目標を達成していくためにも、勇気をもって休みましょう。
まとめ
目標を達成するには集中力が大切で、スポーツ選手などが取り入れている目標の成功イメージに集中する方法を紹介しました。
そして集中力を養う方法として①意識的に成功イメージに集中する時間をつくること②集中力を妨げるものを取り除くこと③効果的な休息をとることが大事であり、特に「休息すること」がハイパフォーマンスを産むと解説しました。
ただし、人間の心理の中に根強く潜んでいる「休むことはいけないこと、怠慢である」という考えから休憩をとることができない人が多いのも事実です。ですから、休む勇気をもつことが大切です。目標の成功イメージに集中する力を育てること、そのために休むこと、これまでこの概念がなかった人は目標達成のためにこの新習慣を取り入れてみましょう。
2023年1月30日
コラムスペシャリストかなんでも屋か?
こんにちは。木村宏美と申します。
この度、ご縁ありコラムを書かせていただく機会を頂戴致しました。
拙い文章ですが、つらつらと「キャリア・働き方」というキーワードを元に自由勝手に書かせて頂きたいと思いますので、少々お付き合い頂けましたら幸いです。
キャリアコンサルタントであり植物療法士
まず、私は一体何者かということですね。自己紹介を致しますね。
私はそこそこ酸いも甘いも経験してきた40代半ばの女性でございます。
昨年14年勤めた会社を退職し、現在は自分で育てたハーブや野菜を生活に取り入れて健康的な生活を送ることを目標に有機農業を学んでおります。その一環として、日常的なセルフケアとしてのハーブ活用方法を知っていただくために、ハーブティを飲みながらお話を聴く会を週に一回開催しています。
保有資格は、国家資格の「キャリアコンサルタント」、「第一種衛生管理者」、「普通運転免許」、民間資格として「植物療法士」という資格を取得しました。
・・・はてさて、これだけでは私は一体何者なのかってわかりませんね。
キャリコンと衛生管理者免許持って、ハーブ活用?自分でもわかるようでよくわからない。簡潔に自分が何者なのかを説明するのはとてもムズカシイことなのですね。
密かに憧れていた潜水士
まだ私がうら若き学生だった頃(ココ苦笑するとこです)、私は海洋動物(クジラやイルカ等)が好きで、水族館の飼育員や野生動物保護を仕事にするために、高校卒業後、当時 沖縄県石垣島にあった海洋専門学校に入学しました。専門学校ですので、大学のように一般教養を学ぶことはなく一年生から専門知識を学び、そのために必要な資格を取ることを勧められます。学校で勧められたのは、まずダイビングライセンス、船舶免許、海上特殊無線技士、海技士、危険物取扱、気象予報士、等がありますが、その中で一番カッコイイ!と密かに憧れていたのが「潜水士」でした。
潜水士とは、「潜水具を着用して水中に潜り、海底や川底の調査や測量、護岸や防波堤の建設工事、船底の状況調査や破損修理、沈没船の解体や引揚げなどの水中作業をする(厚生労働省 job tagより引用)」水中作業のスペシャリストです。
時には海中溶接作業までこなしてしまう潜水士。
今調べると、すごいガテン系の仕事だなと感じますが、当時はなぜか花形資格に思え、触り程度ですが受験勉強をしたものです。結局受験前に事情があり受験しませんでしたが。
職業資格には、上記の潜水士のように、一度資格を保有するとその道のスペシャリストとなり、その道一本で食べていく資格(医師や弁護士、税理士、社労士、中小企業診断士など「先生」と呼ばれる資格もそうですよね)と、私が取得した資格のようにいくつかの資格を組み合わせてオリジナリティを出して仕事にする資格があります。どちらも業務に必要であれば、関連する資格を更に取得してスキルアップをしていきます。
「スペシャリスト」の定義とは?
さて、ここで今日の本題です。「スペシャリストかなんでも屋か」。
今回私がこのコラムを書かせて頂けるきっかけになったのは、「キャリアコンサルタント」という資格のおかげです。ですが、キャリアコンサルタントとしてその資格だけで生計が立てられているかというと全く出来ていません。ということで私は「キャリアコンサルのスペシャリスト」ではない訳です。(あ、誤解のないように記載しますがキャリアコンサルタントの資格一本で生計を成り立たせている人はたくさんいます)
では、衛生管理者、植物療法士のスペシャリストかというと、うーん自信を持って大きな声で「はい!スペシャリストです!!」と言う勇気はない・・・。
そもそも「スペシャリスト」の定義って何よ?と思ってらっしゃると思います。
「スペシャリスト:特殊技能・技術をもっている人。ある特定分野の専門家」(広辞苑より引用)
私が前段で「キャリアコンサルタントのスペシャリストではない」と断言したのは、自分としてはものすごく頑張ってキャリア理論やコンサルティング技能を学び、認定試験に合格して国家資格を取得したけれど、自身をその道の専門家というには経験も足りないし、専門知識も深くないと自負しているからです。そしてその道を極める専門家になろうとしていないからです。
子育て世代のキャリアサポート
私はシングルマザー歴20数年のベテラン(自慢することではない)なので、子育て世代のビジネスパーソンが周りのサポートなしで子育てと仕事を両立させる難しさを痛いほど理解しています。よって資格取得後は子育て世代のキャリアサポートをメインに仕事がしたいと思っていました。そのために経験を積もうと所属していたコワーキングスペースで何度か女性のキャリアサポートワークショップを開催したのですが、参加者からは好評をいただくものの自分としては何ともしっくりこない・・・。もちろん終わった後は達成感もあり次回の企画も浮かぶのですが、回を重ねる毎に憂鬱を感じるようになりました。
その理由は、ワークショップ(能動的な内容)と言っても形式はセミナー的(受動的な内容)で、こちらが概要を説明し、参加者がワークをやって気づきを得てもらうというものだったので、「対話」いうより「レクチャー」が主だったのです。・・・つまり、やり方が私に合わなかったのですね。
学んだ知識・経験と別のものとの組み合わせ
回を重ねる毎にどんどん元気がなくなる私を見てコワーキングスペースのオーナーが「レクチャーを止めて、対話型にしてみれば?スナックはどう?」とアドバイスしてくれて、テーマを決めずにフラリとカウンターに来てくれるお客様と話すというスナックスタイルに変えたら、あらら ものすごく楽しい!!スナックのママっていう響きも素敵♡という発見をして、その時に私は、「資格を取得したとしてもそれを極める「スペシャリスト」になる必要はない」と自覚したのでした。
そこからスペシャリストにならなくても学んだ知識・経験を活用して別のものと組み合わせて自分に合うやり方を見つければ良いと吹っ切れて、自分の興味の向くまま様々なものを学んでみようと思いました。その一つが「植物療法」と「有機農業」です。
仕事のストレスで体調を崩した時に出会った「植物療法」
「植物療法」は、植物に含まれる生理活性成分を活用して病気まではいかない軽微な不調に対して自律神経を整え自己免疫力や自然治癒力を向上させていく伝統療法の総称です。
日本で昔から言われている 風邪のひき始めには葛湯を飲む や、消化不良の時は梅茶を飲む、また春の菖蒲湯や冬のゆず湯など「おばあちゃんの知恵袋」も植物療法なのです。
私は40代に来る何回か目の多感なお年頃の影響(更年期障害のことです)と仕事のストレスで体調を崩して この療法で出会いました。漢方は高いけど、ただハーブティーを飲むだけなら安くて簡単じゃ~んと気楽に初級クラスを受講して、気づけは上級コースまで進み、「植物療法を仕事にする!」と宣言していました。
ただこの資格も友人たちそれぞれの症状に合うオリジナルハーブティーを作ったり、アロマオイルを使ったクリームを作ったりしてみたのですが、基本面倒くさがりの私にはどうにも合わない・・・。そもそも作るハーブティーが美味しくない。でも、ハーブの効果は伝えたい。ということで、餅は餅屋だ!と開き直り、ハーブブレンドが得意な友人のハーブティーを取り寄せて、週に一度ハーブティーを飲みながらゆるりと話す会『Herb Café piilo』というカフェを定期開催しています。
植物は「土」で栄養が変わる
「有機農業」を学ぶようになったきっかけも、ハーブを学ぶようになって植物は土壌の違いで薬理成分の含有量が変わるということを知り、人間が食べ物で健康状態が変わるように、植物も栄養を摂取する土で変わるなんて面白い!土ってそれぞれ何が違うの?という興味が湧いたからです。
まだ初歩なので、これから実際に育てて効能を確認する段階になるとまた新しい発見があると思いますが、ただ作物を作って活用するだけではなく、私に合ったやり方を見つけていくのだと思います。
しいて言うなら「なんでも屋」
さて、ここまで書いても私は自身のことをうまく説明する言葉がまだ見つかりません。しいて言うなら「なんでも屋」かしら・・・。
今、特定の組織に所属していない私は、頂けるお仕事で自分が出来そうなものはお断りせずにやらせて頂いています。中には、セミナーの受講履歴をシステム端末に入力することだったり、インスタの記事アップだったり、新規事業の企画策定だったり、農家の収穫のお手伝いだったり、子供の一時預かりだったり、飲食店の配達だったり・・・。
やっていることに一見何も繋がりがないように見えても、経験が次の繋がりを生んでいくことがあります。
それを実感出来た時に、私は自分の多様な経験値に自信を持って「私はこんな人間です!」と胸を張って自身のことを説明できるようになる気がします。
お話をお聴きしているとよく「◯◯」という分かりやすい肩書を持たなければいけないと思っている方がいらっしゃいますが、その肩書に囚われずに自由に興味の向くまま色んなことをする「ナニモノでないジブン」を目指してみても良いのではないでしょうか。
もちろん特定分野の専門家「スペシャリスト」になることもめちゃくちゃかっこいいですけどね!
自分が何を目指したいかを迷ったら、極める方が合うか、並行して様々な事をやる方が合うか、とりあえずやってみる(行動してみる)ことをおすすめします。
楽しんでいる人のところに人は集まってくるので、本気で楽しんでいる人の吸引力はすごいです。
「スペシャリスト」も「なんでも屋」も、本人が真剣に楽しんでいれば自ずと人が集まり、新しい道が開け、自分も成長出来る良い活動が出来ると私は思います。
2023年1月20日
コラム自分を幸せにする働き方のすすめ
ここ数年、多様な職業や、副業、起業など、働き方の選択肢が増え、個人の人生設計に「どんな働き方を選ぶのか」というテーマが重要視されています。それに加え「自分を幸せにする仕事や働き方とは何か?」についての問いは、人生において重要で、且つ有意義な未来をつくるのに欠かせないものと言えます。
今日はパーソル総合研究所と慶應義塾大学前野隆司教授が提唱する「幸福学(幸福経営学)」の共同研究の結果を示しながら「自分を幸せにする働き方とは何か?」についてあなた自身が自分に問いかけ、そして、どうやったらそれを選択していけるようになるのかを解説していきます。
働く幸せと不幸せをつくる7つの要因とは?
パーソル総合研究所と「幸福学(幸福経営学)」を提唱している慶應義塾大学前野隆司教授との共同研究「これからの幸せな働き方をたんきゅうする幸福学プロジェクト」によると、働く人に幸せをもたらす要因と不幸をもたらす要因はそれぞれ7つあると発表されています。
この調査結果の7つの要因と考察は以下のようにまとめられてます。
はたらく人に幸せをもたらす7つの要因は
①自己成長②リフレッシュ③チームワーク④他者承認⑤他者貢献⑥自己裁量⑦役割認識はたらく人に不幸をもたらす7つの要因は
①自己抑圧②理不尽③協働不全④不快空間⑤評価不満⑥孤独感⑦オーバーワーク考察:
「幸せでないことが不幸せなのではなく、幸せの条件を満たし、かつ不幸せの条件を満たさない職場が幸せな職場だった」
参照:https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/well-being/
そして、さらに面白いことに、幸せに働いている人は、幸せに働くことを重要視し、幸せに働くマインドセットが前提にあり、そのモチベーションがあるからこそ、自ら意欲的に仕事内容や環境の中に幸せを見つけ出だしていると発見されています。
研究結果に示されているように、幸せな職場、仕事、条件は外側の環境に求めるのではなく、「自分を幸せにする働き方をすると決断しマインドセットする」これが第一歩のようです。
あなたにとっての「幸せ」と「働く」を一致させるには?
働く人に幸せと、不幸をもたらす7つの要因が理解できたところで、次に「あなたにとっての幸せ」と「仕事、働くこと」を一致させていきましょう。
多くの人が多大な時間を仕事に費やしています。ですから、仕事や働くことについて考えることと人生の幸せを考えることは深く繋がっています。でも、どこかで「仕事とはこうあるべきだ」「仕事なんだから仕方ない」と「仕事」「働くこと」と「自分の幸せ」が乖離し、結果、「自分の幸せ」が後回しになってしまうのです。
その原因は、殆どの人が社会人になるときに、「自分の幸せな人生とは何か?」について深く検討せず、仕事や働き方を、社会の価値観、労働条件、周りからの期待や評判などを優先し選択している点にあります。
そして、社会に出て仕事をし始めてから「この仕事は自分に合っているのだろうか?自分は一体何をやりたいんだろう」と、初めて気づく人も多いはずです。
乖離してしまった「自分にとっての幸せ」と「働くこと」を一致させるには、まずは立ち止まって「他と比べることのない自分の幸せとは?」を自分に問い、熟考する時間が大切です。
自分にとっての幸せを見つける3つのステップ
ここでは「他と比べることのない自分の幸せとは?」の問いの答え、つまりあなたにとっての幸せを見つけ、それを「働くこと」に繋げていく3つのステップを紹介します。
ステップ1 自分軸を取り戻す
多くの人は、自分がどんな時に幸せと感じるかの基準を外側に置いています。両親や先生、社会の価値観から、いつの間にか受け取って信じ込んでいる「こうあるべきだ」「○○することが良い」「○○すると喜ばれる」などの評価や価値基準に影響されています。「幸せ」という主観的な感覚でさえも、知らず識らずのうちに「これが幸せだ、こういう人生が幸せなんだ」と思い込んでいる場合もあります。これは他人が基準となる他人軸の価値観で生きている状態と言えます。
周りの評価、価値基準に捉われずに自分の本心が感じる答えに従える態度が自分軸がある状態です。
自分軸を取り戻すには、「他と比べることのないあなたにとっての幸せって何ですか?」の問いを感じる必要があります。自分の心の状態や感覚に耳を澄ます必要があるため、ゆっくりと時間をかけて自分自身と向き合っていきましょう。
ステップ2 自分を幸せにするもの、価値観のリストをつくる
自分軸を取り戻す具体的な方法として「自分を幸せにするもの、価値観のリストアップ」がお勧めです。
「私はどんなこと、どんな時に喜びと幸せを感じるか?」を基本的な問いにして見つけ出していきます。好きなこと、ワクワクすること、情熱的になれるもの、放っておいても何時間でも没頭できるもの、のリストをつくっていきます。
好きな本や、映画、音楽、遊び、勉強、スポーツや趣味などから見つけ出しましょう。大人になってから見つけたものもいいですが、幼少期の無邪気な時期に「こうあるべきだ」という概念がないまま夢中になってやっていたことを思いだしてみるのもお勧めです。
研究された「働く人に幸せをもたらす7つの要因」をテーマとして、そのテーマの中で自分を幸せにするもの、価値観は何か?をひとつひとつ掘り下げてみるのもいいかもしれません。
ステップ3 自分を幸せにしないもの、価値観のリストをつくる
自分を幸せにするもの、価値観を見つけたら、次のアプローチはその逆の「自分を幸せにしないもの」を見つけていきましょう。
先程の章で「幸せでないことが不幸せなのではなく、幸せの条件を満たし、かつ不幸せの条件を満たさない職場が幸せな職場だった」と示されていたように、あなたの人生にとっての幸せの条件を見つけた後に、「あなたにとっての不幸せな条件」を見つけていきます。
あなたとっての幸せの条件、不幸せの条件をそれぞれ挙げてみたら「自分にとっての幸せとは何か」がぼんやりとでも見えてくるはずです。これが幸せ、これは私を幸せにしないと取捨選択できてきた時、曖昧な感覚であった「自分軸」が腑に落ちてきます。
そして、見つかった条件やキーワードを基準に自分の仕事や働き方を、再度、考えてみると新しい発見があるでしょう。
まとめ
自分を幸せにする働き方とは何か?という人生を有意義に生きるための重要なテーマについて立ち止まって考えることを提案をしました。このテーマはパーソル総合研究所と「幸福学(幸福経営学)」提唱の慶應義塾大学教授が共同研究されているものでもあり、近い未来、働き方の指標となっていくでしょう。そして、今、あなたが「あなたとっての幸せ」を見つけ出し、それに基づいて仕事や働き方を選択していく行動は、多くの人に影響を与え、彼らを勇気づけるものになるはずです。まず、「他と比べることのないあなたにとっての幸せとは何か」という問いからぜひ始めてください。