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明確な目標とビジョンが望む未来を切り開くー若き経営者に聞く夢を確実に叶える秘訣

2023年9月14日

コミュニケーションのイラスト

昨今、正社員、非正規雇用、起業、副業、社内起業など多様な働き方の選択肢が広まり、いろんな職業や働き方を経験できるチャンスが増えています。またコロナを期に「本当の意味で人生を豊かにするには?」という観点から本業以外の自分のスキルupや広い視点でキャリアを考えるパラレルキャリアの価値を感じる人が増加しているとも言われています。

「あなたの働くを考える」インタビューコラムでは、いろんな職種、雇用形態、働き方の方にインタビューしながら、その方のキャリア形成のプロセスに着目し、どんな動機やきっかけが、人のキャリアを形作っていったのか?そしてそれが人生にもたらしている影響はどんなものなのか?を伝えていきます。
そうすることで、読者の「働くこと」を考えるひとつのきっかけや刺激になることを目的としています。

あなたは、今なぜ、その仕事をしていますか?
今の仕事、働き方に満足していますか?
あなたがチャレンジしてみたいことはどんなことですか?

これからの「あなたの働く」をこの記事とともに一緒に描いてみましょう。

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株式会社きづき 代表取締役  元山 義貴さん

キャリア:2浪人→大卒→企業の経営コンサルティング会社就職→2年半で退職→家庭教師事業で起業
好きな言葉・座右の銘:「有言実行」

 

今日ご紹介するのは元山義貴さん。
コロナ禍の真っ最中という情勢不安定な中、会社員から起業。現在はオンライン家庭教師事業を営まれている。

彼のキャリアのポイントは2つ。

第一志望大に6回落ち続けた浪人時代と、コロナ禍でのチャレンジングな起業。
ともに一般的にみて苦難と思われる時期に、確固たる動機をもち自分の望むキャリアを作っていかれた。
ここに彼の考え方や価値観が表現されていることに注目したい。

人生が放つ、キーワードは「チャレンジ」

コロナ禍で起業した家庭教師業は学生時代の学習塾の講師業を活かしたものであるが、起業の理由はもっと別のことにある。

彼は何にチャレンジするために起業をしたのか?
そしてそれは何を意味することなのか?

このインタビューコラムを通してお届けしていきます。お楽しみに!

家庭教師を始めたのはコロナ禍、思わぬところに見つけた起業の動機

ー元山さんの起業のきっかけを教えてください。

きっかけは取引先の社長さんから「受験勉強に悩んでいる娘の勉強を見てもらえないか」という相談から始まりました。
当時、経営コンサルティング会社に勤めており、過去に進学塾の非常勤講師の経験をかってのご相談でした。

僕としては、取引先の社長さんがプライベートな相談をしてくれたっていうのが「信頼の証」として感じられて、それがすごく嬉しかったんです。

ちょうど中3の双子のお嬢さんたちで、オンラインで繋がり話を聞いてみました。

2人の話を聞いてすごくショックだったのが、子供たちが受験勉強に悩んでいる、という事実以上に、将来の目標がないどころか、夢や希望を失っていたことでした。

コロナの真最中で社会全体に停滞した閉塞感がながれていたのも影響していたかもしれません。

それにしても自分が中学の頃は「あのカッコいいフジテレビのアナウンサーになりたい!」という根拠のない夢を描いて、それが勉強するモチベーションでした。だから、目標や夢もないのにただ勉強することがどれだけ苦しいのかを感じたら、居ても立っても居られなくなったんです。

ーなるほど、そんな背景があったのですね。でも最初は勉強のお手伝いというところから、なぜ起業に繋がったのですか?

僕は10代のころに経営者になると決めていて、そのための経験や知識を得たり学ぶために戦略的に経営コンサルティング会社に就職した経緯があって、3年以内には辞めて新しい何かを始めることは予定していたんです。
その時は、就職して丁度2年半が経っていタイミングだったんです。

そんな時に、将来に落胆している子供たちを前にして、大人である自分がやりたいこと、なりたい自分になるためにチャレンジする姿を見せるのが一番いいんだろうなって思いました。

だから、何かと規制や停滞ムードのコロナ禍だからこそ起業にチャレンジするという選択をしました。
子供たちは高校受験、僕は起業チャレンジで本当にお互いに新しい目標をもって走り出したんです。

ーそれは子供たちにとってもとても勇気づけられたでしょうね。大人が一緒にチャレンジしてくれるなんて…
このエピソードからだけでも元山さんの教育に対する考え方、また人生で大事にしていることも伝わってきます。
では次に具体的に今のキャリアにつながるエピソードに触れてみたいと思います。

有名国立大学の受験に6回の失敗。バイトしながらの孤独な浪人時代に気づいた自分自身の新しい可能性。

ー元山さんが「経営者になりたい」と思われたきっかけは何だったんでしょうか?
それが浪人時代のあることがきっかけになったと伺いましたが詳しく教えてください。

僕は4人兄弟の末っ子で、僕にはお金をかけることはできないと、最初からわかっていたので学費も自分で稼ぐ、そして塾へはいかず自分一人で勉強するという環境でした。

現役受験は不合格で、夜にアルバイトをして学費や受験にかかる費用を自分で稼ぎながら一人で受験勉強をする日々でしたね。

そんな浪人生活のある時、ふと、気づいたんです。

自分のやりたいことをやるために、誰にも強制されず、でも、朝起きて、図書館へ行って、目標に向かって勉強している。
時間の使い方も、怠惰になりたい気持ちや不安な感情も、モチベーションも、自分で自分のことを完全にコントロールできていたんです。

「このコントロールができたら、将来なんでもできるし、何でもなれる」っていう感覚になったんです。


ー確かに、自分自身をコントロールできることって、最強だし、パワフルな自分を感じられますね。でもそれが何かを達成したときでなくて、日々の実践や目標へ向かう過程で得られたという点が感慨深いです。

ありがとうございます。
その時、一人で勉強していてとても孤独だったので、自分の内側と深く向き合えた時期でもありました。

大学にいく理由も、最初は地元でカッコイイって有名な人が阪大出身っていうだけで、目指してような状態だったので(笑)
受験の目的も、改めて向き合ってみたんです。

これから先も、完全に自分のことをコントロールできて、やりたいことがなんでもできる、そんな風になるためには、影響力と資本力が必要で、それはどんな人かと考えたとき「経営者だ」と思ったんです。

そして、自分にとっての幸せは何かを考えたときに、35歳までに結婚して家族をもつこと、その家族を養いながらも自分のやりたいことに自由に挑戦できる状態でいることだなと。

この目標から逆算していって、当時、高卒で1浪の僕にはまだまだ知識も経験もない、だから大学にいって知識と学生時代にしかできない経験をするって決めました。

ーまさしく明確な目標とその動機が、夢を叶える一番大切だっていいますが、その王道のようなストーリーですね。

そうですね(笑)。だから、浪人時代も大学生になってからも学費を稼ぐために仕事はしていたんですけど、居酒屋や塾の非常勤講師、それから誘われてホストも経験しました。また間近に経営者に触れる機会がを増やすために議員さんのカバン持ちもやりましたね。

ー本当に戦略的ですね^^そして経営コンサルティング会社への就職も全ては経営者になるためだったのですね。

そうです。経営者の考え方に触れられたり、経営について実地で学べる最高の環境だとおももったからです。
でも、まさか起業のきっかけがクライアント社長さまのお嬢さんの勉強をみることだなと夢にも思いませんでしたが^^

ー元山さんのお話からチャンスをつくったり人生を形作るのは自分次第、自分の捉え方次第ということが本当に腑に落ちます。


「なぜそうしたいのか?」この問いが全ての始まりになった。

ー今のオンライン家庭教師に繋がるきっかけが浪人時代の「自分の内側との対話」だったわけですが、これに導かれた理由はなんだったのでしょうか?

高校時代のクラスメイトで哲学好きな友達がいたんです。
すごく仲が良かったわけではなかったんですが、ある日、たまたま「どこの大学を受験するんだ」って聞かれて「阪大目指してる」って答えたんです。

そしたら、彼にとっては衝撃だったみたいで、彼に「なぜ阪大なのか?どうして?」としつこく聞いてこられたんです。

確かに地元の高校からも阪大の合格者はこれまでいなかったので、不思議がられたのもわかるんですけど、当時は自分の中にも明確な答えがなかったし、正直めんどくさいやつだなって思ってたんです(笑)

でも高3の現役センター試験の当日、彼は受験しなかったんですよね。

それこそ、なぜだ?って感じだったんですけど、彼に聞いたら、
「僕は海が好きだから沖縄にいくことにした。浪人して琉球大学にいく」って答えたんですよね。

で、結局、彼は今、結婚して沖縄にいるんですよね。

彼のこの考え方と行動が心に印象に残っていたので、あの孤独な浪人時代に自分への問いができたんじゃないかなって思います。

ーなるほど、周りの意見に流されず、自分がどうしたいかを問うて自分の納得する答えを見つける、自分の内側にしっかりとした動機を見つけていること、これがそれ以降の生き方と家庭教師としてのあり方に繋がっているわけですね。

全ては世界に影響を与える一滴、インフルエンサーとして生きる

ー最後に、元山さんの将来のビジョンや夢を教えてください。

そうですね。僕の考え方の根本には「自分の幸せは同心円状に他人や社会に拡がっていく」という考えがあるんです。
だからまず、自分が幸せであること、自分が好きなことをやること、やりたいことに勇気を出してチャレンジする、これが全て他の誰かに影響していく、誰かへの貢献だと思っているんです。

そして、僕の家庭教師として大事にしているのは「勉強というコミュニケーションツールを通して子供たちに目標や夢を見つけてもらうこと」なんです。

起業時の原点があの双子の受験生と「この人生で叶えたいこと、やりたいことをやっていこう!」と一緒にチャレンジしたように、今でも自分のやってみたいことを、どんなことでも、自分が望んだことにチャレンジする、その姿を子供たちに見せることだなと思っています。

ーなるほど、本当に素敵ですね。
そして、どこまでいっても子供たちと一緒に夢をもつこと、これこそ教育の原点といえるかもしれません。
またインフルエンサーとして生きるには勇気と責任がいると思います、このコミットメントをさらりとお話される中に元山さんの芯の強さを感じます。
さて、30歳を迎えるタイミングで明確な目標を設定されたようですね、お伺いしてもいいですか?

はい、もちろんです!

35歳までの2つの大きな目標が今の事業を拡大させることと、自分の内面を鍛え上げて人間力を高めることだったんです。
だから残り5年間は時間もお金も時間も妥協なくこれに投資したい、と思っています。

そのための具体的な手段として感謝の総量を増やすことだなと思っています。
与えることも与えられることも、どんな小さな事象でも感謝の言葉を忘れずに、これを一番大事な行動と捉えていきたいです。

そして、絶対に忘れてはいけないことは、大事なものは最優先すること。
その上で今できること、今しかできないことをしながら自分の使命を全うすることです。

ー力強い宣誓ですね。大事なものが何かがわかっていて、それを一番に大事にする、自分が叶えたいことを全力で叶えていく、そうして生きることの喜び、充足感、そして有難さを改めて感じました。そして今日のお話を聞いて私もまた元山さんの人生に影響を受けた一人になりました。今日は本当に素敵なメッセージをありがとうございました。